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伏見 康生
大川 洋明

分娩前後のAMH濃度の変化は何を示しているか③

目標としている月2回の更新をやっと達成できそうです。


先月の10月19日に鹿児島⇒宮崎、福岡、大分へのIVF新鮮輸送・移植を実施しました。


結果

福岡(ホルスタイン種乳牛)12/14 (85.7%)

大分(ホルスタイン種乳牛)1/3 (33.3%)

宮崎(黒毛和種)3/5 (60.0%)

トータル16/22 (72.3%)

の受胎結果となりました。


早期妊娠鑑定ではありますが胎児確認まで超音波検査にて実施していますのでひとまずは安心です…。


来年3月以降に徐々に弊社作成IVF産子が出生してきます。

ここで過大子や流死産などの報告を受け入れつつデータとしても反省点としても次のステップに進んでいきたいと考えています。


試験的培養から発生率の安定、新鮮卵の受胎、凍結卵のラボ内での生存性の確認(ハッチング率の確認)、IVF実績施設の視察研修、凍結受精卵の受胎…とここまで少しずつ壁を乗り越えてきています。

IVF普及を目指す私たちとともに進んでくださっている多くの関係者、生産者の方に心から感謝します…!

まだまだここからです。


今後は採卵、OPU関連のネタについても入れていこうと思います。




さて前回の続き


ホルスタイン種乳牛の移行期の生体内の代謝や炎症状態を理解するために試験を実施し、

「分娩後の乳牛の血液検査における炎症所見はAMH濃度にも影響を与えている」可能性について言及しました。

ではその「炎症」はどこから来ているのでしょうか??


私は繁殖分野に興味をもつ人間ですので、当然「子宮」からだろうという仮説をもっていました。それを明らかにするために子宮内膜スメアによる細胞診、腟粘液スコアをサンプリングし、そのほかに乳の体細胞数、卵巣の黄体所見などを検査しました。

結果です。

その結果は…特に分かりませんでした!

残念ながら頭数も少ないところで有意な結果を得ることに至りませんでした。

体細胞数には差がありそうでしたが、数値の振れ幅が非常に大きく炎症の血液所見の裏付けにはなりませんでした。


では実際の繁殖成績はどうだったのでしょうか。

繁殖を観察するパラメーターとしては大きな変化は見られませんでしたが、分娩後200日以内の受胎頭数、観察した試験期間内の廃用淘汰率については、高AMH群において生産性が高かったといえる傾向がありました。

すなわちそれは分娩後、体に炎症を抱えていた牛たちは生産性が低かったと言えることになります。


大学院の最後の臨床研究においてこのような結果を得られたことは私にとって大きなイベントでした。分娩前後の移行期管理、飼養管理改善は私が取り組んでいきたい臨床繁殖分野の成績と密接に関連していることを、身をもって実感できたからです。

この「身をもって」ということが実はとても大切と考えています。

天才でもない限り、教科書や文献を読んだだけで自分が体験して得た知識のように吸収してその知識を実際の行動や技術に発展させることは困難です。また同様にその知識を他人に伝えることもまた然りであると思います。


文責:大川

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