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Hiroaki Okawa
- 2021年10月21日
牛の子宮内膜炎について 抗生剤
今回は子宮内膜炎の抗生剤の適応についてです。 一般的に日本国内で牛の子宮内膜炎における子宮投薬というものは 「2%イソジン液」 であると思います。 海外ではセファピリンが広く使用されています。 Products Details - Bayer Animal Health NZ 乳休薬はゼロ 日本ではペニシリン、ストレプトマイシンの合剤がありますが、乳休薬は24時間あり、その制約により広く利用されることが少ないのではないかと私は感じています。 では抗生剤の子宮内投与はどれほどの効果があるのでしょうか? 最近新しい論文をフォローしていませんが(汗)、私がこれらの資料をまとめたり、自身の研究論文を書いているときの海外の子宮内膜炎治療の論調では(2019年あたり) 「黄体形成のない個体に対する治療選択として、PGではなくセファピリンを選択する」 というものでした。 また、卵巣所見をとらずに大量の牛の治療を仕掛けるとき、抗生剤の方がパフォーマンスが高い、という文言も目にしました。 私も一時期、子宮内膜炎治療に抗生剤を使っていました。 私の考える適応は ①難
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Hiroaki Okawa
- 2021年10月14日
牛の子宮内膜炎について PGF2αによる治療
今回はPGF2α(以下PG)の子宮内膜炎の治療効果についてです。 産後の子宮が大きい、ゴワゴワしている、汚れた粘液が出ている、などの理由で獣医師が「PG打ちます(または打ってください)」となることは多いと思います。むしろもっとも選択される子宮内膜炎治療かもしれませんね。 ではこのPG投与による効果はどれほどのもので、どのような状況にふさわしいか考えてみます。 上のスライドに示すのは、一般的に知られている概念と、最近の臨床報告です。 当然多くの獣医師や繁殖技術者が理解しているように、卵巣に黄体がある場合のほうが治療効果は高いと言われています。そして、卵巣静止している、黄体がない個体への分娩後早期の投与は効果が少なく、むしろ繁殖性を阻害するという報告もあります。 私自身も黄体期ではない症例に対してPGを使うことが正しい治療処置となっているのかどうか不安に思っていました。 繁殖検診時に子宮内膜炎と診断した牛(分娩後21-90日)にPGを投与し、その治療効果と、その後の繁殖成績を調査しました。 受胎をエンドポイントとした生存曲線では、PG治療牛(VDS≧
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