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Hiroaki Okawa
- 2月24日
ホルスタイン種のAMH濃度はどのくらいあるのか
血中AMH濃度と繁殖成績との関連性は多くの研究者や臨床獣医師が注目しています。 日本国内においては黒毛和種におけるAMH濃度の測定、臨床研究が盛んですが、その一方で国内のホルスタイン種のAMH濃度の報告はあまりありません。 当然ホルスタイン種ですから、世界中に存在する種であり、「日本のホルスタイン種のAMH濃度は?」という疑問に答える必要はないかもしれません。 Nawazら(J.Dairy Sci.2018)は2905頭のホルスタイン種の未経産牛のAMH濃度を測定しています。上の図はそのヒストグラムです。 平均値は438.5pg/ml、中央値は333.3pg/mlと報告しています。ミシガン州立大学のグループの研究ですので、米国のホルスタイン種です。 私が測定したホルスタイン種のAMH濃度をみてみます。 図.ホルスタイン種のAMH濃度ヒストグラム 図.産歴別AMH濃度 Nawazらの報告よりもやや平均値も高くなりました。AMH測定系は異なりますので、簡単に比較してはよくないですが、おおよそ300~600pg/ml程度の牛が多数を占めるということが分
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Hiroaki Okawa
- 2月12日
AMH濃度と繁殖性に関して
AMH濃度と繁殖性についてはこれまでに多くの報告があり、国内外でも注目され、牛の繁殖に関わる方であれば雑誌や学会などで耳目にしたことがあるかと思います。 ヒトの産婦人科領域で広く知られており、近年は馬や牛の生殖器の腫瘍性疾患の鑑別、繁殖能力の評価に利用されています。 今日は少し過去になってしまいますが論文を紹介します。 Concentration of anti-Müllerian hormone in dairy heifers is positively associated with productive herd life. F. Jimenez-Krassel et al. 2015 ホルスタイン種未経産281頭の11-15カ月齢のAMH濃度を測定し、その後の繁殖、生産転帰を追った論文です。 上の図は、そのAMH濃度に基づき、四分位(上位から下位に25%ずつ分けた)で構成した群の生存曲線です。 x軸は初回分娩からの日数を示し、y軸は牛群に残っている牛の割合を示しています。右に下がっていくほど牛が減っている、つまり死亡、淘汰が起きていると
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